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ポリキノキサリン類の不斉重合反応の開発

現在新たな機能性材料の開拓に向けて、高いらせん光学純度、強固な主鎖骨格を有し、さらに官能基修飾が容易な新規らせんポリマーの開発が活発に進められています。ポリ(キノキサリン-2,3-ジイル)類はそれらすべてを同時に満たす可能性のある、極めて特徴的ならせんポリマーです。当研究室で開発された、キラル有機パラジウム開始剤を用いたジイソシアノベンゼン類のリビング重合により、右巻きまたは左巻きの一方向巻きポリキノキサリンを自在かつ高いらせん方向選択性で合成することが可能になりました。 [Ref. 1].

asymmetric polymerization.jpg
 

キラル高分子触媒を用いた不斉反応

一般的なポリマーにおけるらせん不斉制御では、側鎖への光学活性置換基の導入が必須となるため,さらなる側鎖修飾が困難とされています。われわれの重合系では開始末端の光学活性置換基によってポリマー鎖全体のらせん不斉を制御できるためその必要がなく、側鎖にさまざまな機能性を持たせることができます。その応用例の一つとして側鎖に触媒機能を持たせた例について紹介します。一方向巻きポリキノキサリンの側鎖に配位性部位を導入した、新たなポリマー不斉配位子をデザインし,合成しました。このポリマー不斉配位子を用いてスチレンのヒドロシリル化を行ったところ、鏡像体過剰率85%以上という高い選択性で目的とする生成物を得ることができました [Ref. 2]。このポリマー配位子では、開始末端の光学活性部位から誘起されたらせん不斉がポリマー鎖全体に伝播し、すぐれた不斉反応場を構築したと考えることができます。今後,ポリマー骨格が提供する不斉反応場に関する理解を高め,多くの不斉反応で有効に機能する新規キラルポリマー配位子を開発しようと考えています。

chiral polymer ligand.jpg
 

参考文献

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Last-modified: 2009-01-21 (水) 18:02:03 (3246d)