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長寿命リン光発光高分子材料

 リン光物質は外部からの光エネルギーを蓄え、暗闇でも光り続けることから、時計の文字盤など様々なものに利用されています。しかし、現在利用されているリン光物質は、希少金属を含むため高価という問題があります。我々は、安価な市販高分子、ポリスチレンスルホン酸(PSS)を乾燥し水を除去すると、室温・大気下で1秒を超える長寿命リン光を示すことを偶然見出しました。大量合成が可能で、これまでの高価なリン光物質とは一線を画す物質であり、高分子であることから、フィルム形成能など材料としての魅力を秘めています。異種材料とのハイブリッド化、ブロックポリマーなどが多様な設計が可能で、柔軟性/剛直性を有する新しいリン光材料の創製を目指して研究を進めています。